姉妹はみだらなお姫様

成年コミック

「義理なし」の単行本って、こんなに潔くていいんですか

近親もののエロ漫画って、実際には「義理の妹」「義理の姉」というパターンが多いですよね。でも『姉妹はみだらなお姫様』は違います。あおやまきいろ。先生自ら「ぜ~んぶ近親!姉か妹!義理なしの単行本」と宣言しているこの一冊、その潔い振り切り方がまず好きになってしまいます。クロエ出版の真激COMICSから2026年1月8日に発売、電子版は3月1日にFANZA先行で配信されました。

お姫様のわがまま、どこまで受け止めますか

メインとなる「お姫様」シリーズは、お姫様のように甘やかされて育った実の妹・陽雨ちゃんが主人公です。最初はちゃんと一線を保とうとする兄が、陽雨ちゃんのわがままに少しずつ、でも確実に押し切られていく過程がたまりません。「避けようとしても強引に距離を縮めてくる」という構図、頭では分かっているのに気がつくとページをめくる手が止まらなくなっています。

「その後のお姫様」「ふわふわお姫様」「とろとろお姫様」「きみはお姫様」と続く連作形式なので、陽雨ちゃんとの関係が積み上がっていく過程をじっくり楽しめるのが嬉しいポイントです。一話完結の短編集とは違う、キャラクターへの愛着の深まり方があります。

連作だけじゃない、バラエティ豊かな収録作品

お姫様シリーズ以外にも読み応えのある作品が揃っています。「運命からは逃げられない」は前後編の構成で、しっかりとしたドラマが楽しめる一作。「今日も、お姉ちゃんの部屋で」は姉側の視点からの甘い展開が印象的で、「遠い街の君の隣」は少し切ない余韻を残す読後感が他の作品とは一味違います。全編を通じて「義理なし」の関係性が持つ特有の甘さと罪悪感が絶妙に混ざり合っていて、後を引く読み口が続きます。

あおやまきいろ。先生の絵が持つ、独特の甘さ

あおやまきいろ。先生の絵柄は、とにかくヒロインが「可愛い」です。ふわっとした柔らかい線で描かれたキャラクターたちは、エロシーンに入っても可愛さを失わない。恥ずかしがりながら甘えてくる表情の描き方がとりわけ秀逸で、近親という設定が持つ「特別な距離感」を絵として表現する技術が光っています。

COMIC BAVELや真激コミックスを主戦場に活躍するあおやまきいろ。先生は、純愛ものや年上ヒロインなど幅広いジャンルを手がけながら、どのジャンルでも「甘さと罪悪感の同居」を描くのが抜群に上手い作家さんです。この作品でも、その持ち味が全篇に渡ってにじみ出ています。

電子版限定おまけも見逃せないです

電子版にはキャラクターラフデザイン、単行本表紙ラフデザイン、書店共通ペーパーが特典として収録されています。陽雨ちゃんをはじめとするキャラクターたちがどのように生まれてきたか、その過程を覗けるのはファンとしてかなり嬉しい内容です。近親ものをじっくり楽しみたい方に、ぜひ手に取ってみてほしい一冊ですよ。