奉仕委員のおしごと・ぷらす

3,300円払って後悔する人、たぶんいないです
成人向け漫画に3,000円(税別)を出す——最初はちょっと躊躇しますよね。でも『奉仕委員のおしごと・ぷらす』に関しては、その迷いが完全に吹き飛びます。B5判・370ページというとんでもないボリューム、手に取った瞬間の「あ、これは本物だ」という重さ。そこからもう、この本の魅力は始まっています。
B5判で読む胃之上奇嘉郎、次元が違う
2014年発売の初版『奉仕委員のおしごと』は、すでにそれだけで完成された傑作でした。でもこの「ぷらす」版、B5という大判サイズで収録されているんです。胃之上奇嘉郎先生の緻密な描き込み、影とトーンの使い方、肉体の立体感——これだけ情報量の多い絵が、より大きなサイズで目に飛び込んでくる体験は、通常版とはまるで別物です。「絵を読む」という感覚がこれほど強い漫画も珍しいです。
「新作が1本入っている」それだけでも買う価値がある
初版を持っているファンの間でも「新作が1本あると聞いてそれだけのために買う価値はあるかも」という声があるほど、追加収録された新作への期待値が高いです。胃之上先生の新作がいかに貴重か、ファンにはお分かりいただけるはず。初版の22話に加えた上での370ページですから、そのボリュームはもはや画集に近い充実感があります。
「おしごとシリーズ」と「せんせいわかりません!」を改めて
核となる2本の柱——女生徒たちが奉仕活動に励む「おしごとシリーズ」と、優等生がじわじわと崩れていく「せんせいわかりません!」は、大判で読み直すと発見が増えます。細かいコマの隅まで手が抜かれていないことが一目で分かるし、キャラクターの表情の繊細さも改めて刺さります。「このコマ、こんなに描き込まれてたっけ」という気づきが何度もあります。
胃之上奇嘉郎先生の世界への「決定版入口」
胃之上先生を知らない方にとっては、これ一冊でその凄みが全部わかる決定版です。そして既に初版を持っているファンにとっても、大判で手元に置き直す価値が十分にある一冊です。ワニマガジン社から2024年7月19日に発売されており、書店・電子書籍でも入手可能です。
「成人向け漫画にここまでのクオリティがあるのか」と感じさせてくれる作品は、そう多くありません。その数少ない1冊が、この『奉仕委員のおしごと・ぷらす』です。